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  • Shino Nishikawa

すべらない話『同級生』

すべらない話『同級生』

「僕の中学の同級生のLさんという女性が、年を10才サバ読んで、スポーツで世界大会に出たんですよ。それが何の競技で、誰かは言えないですけど、名前も変えていても、あきらかに僕らの同級生のLさんなので、みんな嫌だったんですよ。

どうにかせんといかんと思っていたところに、ちょうどLさんから僕の実家に電話がきて、『私の壮行会を開いてほしい。』と頼まれたんです。でも僕、中学の時、役員でもなんでもなかったんですよ。ただの不良やってまして。だから、女子副会長の子が同じ町内だったので、ちょっと聞いてみたら、『私は、生徒会長とも男子副会長とも付き合ってしまったんで、同級会とかは無理です。』と言われてしまって。他の人にもあたってみたんですけど、みんなLが苦手だから無理と、断られてしまったんですよ。

もう仕方ないから、僕が、Lと2人で会うことにしました。

『なんで、年齢10才もサバ読んでやるの?』と聞くと、『それは中学の時に、生徒会役員に選ばれなくて、もう一度、中学生をやりたかったから。』と言われたんですよ。

僕はあっけにとられて『もう絶対にお前試合出るな。』と忠告したんですけど、Lは止まりませんでした。

ある日、俺がとぼとぼ歩いていると、女子副会長の子に声をかけられまして、

『Lの事なんだけど、私はLと稚児舞を踊ったこともある。あの時すでに、Lの異常さを実感していた。だから、中学の時、Lを生徒会役員に選ばなかったのは、私です。私が責任もって、Lを止めます。』

そう言って、女子副会長がオリンピックを目指して、ついに、Lを倒したんですよ。」


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