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  • Shino Nishikawa

コント【事務所のマーティンと女優のメラニーとリンダ】

コント【事務所のマーティンと女優のメラニーとリンダ】

メラニーが椅子に座り、雑誌を読みながら、マーティンを待っている。

マーティンが入ってくる。

「こんにちは、メラニー。久しぶりだね。」

「こんにちは。」

「お茶でいいかな?」

「コーヒーをお願い。」

「え、コーヒー?分かった。今淹れてくるよ。」


「はい、お待たせしました。」

「別に待ってないわ。ミルクはないの?」

「ちょっと待って。」


「はい、どうぞ。ミルクです。」

「ありがとう。」

「それで‥、また女優をやるつもりなんだね?」

「もちろん。やめるなんて言った覚えはないの。」

「そうかい。それで、君に来た役なんだけど、まだ何もないんだ。」

「そんな!!嘘でしょう?マーティン。」

「本当だよ。だって君は、昨日僕に連絡をしてきたばかりだろ?」

「はああ、私も年をとったってことね。」

「そういう意味じゃない。君が急ぎすぎなんだよ。‥それで、演じるなら、どんな役がいいんだい?」

「できれば、赤ずきんのような可愛い役がいいわ。」

「可愛い役か。」

「もちろん、女刑事のような女豹の役でもかまわない。」

「わかった。ちょっと映画会社にたのんでみるよ。」

「ありがとう。」


「こんにちは~。」

「リンダ。なぜ来たんだ?」

「話したい事があるの。」

「ふーん、そうかい。僕は今、メラニーと話している。ちょっと待っていてくれ。」


「もう私は失礼するわ。役の事はよろしくね。」

「わかった。」

「さようなら、マーティン。」

「さよなら、メラニー。」


「なんだか、邪魔しちゃったみたいね。」

「連絡もせずに突然来るなんて、どうかしているぞ。」

「ごめんなさい。でも、話したい事があるの。私、良い物語を考えちゃったのよ。」

「へぇ。どんな物語だい?」

「エンジョイという女性の話よ。エンジョイは40才なんだけど、まだ独身なの。たくさんの失敗をして、良い男性警察官アルドと巡り合うんだけど、その時、エンジョイは大きな犯罪組織に入ってしまっていたの。アルドはエンジョイを逮捕するよう命じられるわ。でも、愛しているから、そんな事はできない。アルドはエンジョイが入っている犯罪組織のボスを殺す事を計画し実行するの。でも、そこに立ちはだかったのがエンジョイよ。なんと犯罪組織のボスは、エンジョイのパパだったってわけ。」

「へぇ‥それはすごい物語だな。それで‥、エンジョイを誰が演じるんだい?」

「もちろん、エンジョイを演じるのは私。脚本は‥、そうね、あなたが書いてちょうだい。」

「いや、僕は脚本を書く技術なんて持っていないよ。」

「そんな‥。じゃあ私が脚本を書くしかないってこと?」

「ああ。それだけの話を考えられるなら、君はもう女優を引退して、脚本家になった方がいい。」

「女優を引退するなんて無理よ!!」

リンダが突然キレる。


「おい、またキレるのか?」

「キレているわけじゃないわ!!」

「じゃあ、そんなに怒鳴りつけないでくれ!!」

「もういいわよ!!あなたとはお別れしてやる!!」

「それはいいけど、他の人には迷惑をかけないでくれよ!!」

「迷惑なんてかけないわよー!!!!」

リンダは出ていってしまう。


#コント

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