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  • Shino Nishikawa

コント 俳優のレックスと女優のメリー

コント『俳優レックスと女優のメリー』

俳優のレックスとアラサー女優のメリーがレストランにいる。

メリーが聞いた。

「注文してもいい?」

「いいよ。」

「もちろん、支払いはあなたよね?」

「え‥持ち合わせがあるかな?」

「わかった。私が支払う。ちょうどこの前、主役を演じたばかりだから。」

「へええ、どんな役なの?」

「白鳥の湖の主役よ。バレエもやったわ。」

「そうなんだ。女優とダンサーの掛け持ちをするのかな?」

「アハハ!バレエは今回だけ!そんなにやっていたら、体がもたないもの。私が一番好きな事、知ってるでしょ?」

「なんだい、それは?僕は、まだ知らないんだよ。」

「はあ…。言えないわ、ここでは。」

「たのむ、教えてくれ。」

「下品な事よ、どうしようもなく。」

「そうかい‥。」

「決まった?注文してもいい?」

「もちろん。OKだ。」

「すみません、お願いします。」


「ペリエを頼むわ。ワインは白でね。ハンバーグを一つ、デミグラスソースで。」

「僕は赤ワインとビーフシチューを頼む。」

「かしこまりました。」

(メリーの愛想笑い)

「聞いてもいいかい?ペリエとワインをなぜ一緒に頼む?」

「あら、知らない?女優はみんなペリエを頼むわ。飲みたくなくても、絶対に頼むのよ。」

「そうだったのか。」


「この前の私の撮影の話してもいい?」

「はい、どうぞ。」

「その撮影は、主役の私が酷くバカな事をするシーンだった。付き合っていた彼が食事を用意していたのに、私が癇癪を起して、料理に水をかけてしまうの。みんなが私の演技を見るために集まってきていたわ。私‥すごく緊張しちゃって、台詞をかんで、何度も撮りなおした。監督もニヤニヤ笑って、私の名字を呼ぶのよ。名字って、家族もみんな一緒でしょう?名字を呼びつけるのってどうかしら?」

「いや、それは‥ひどいと思うな。」

「そうでしょう?それで、あんまりにも、まわりの笑い声が大きいから言ってやったの。

これは遊びじゃない、仕事だ、って。だから、私は、役者である以上に、大きな責任を負っている仕事人よ。」


「そうなんだ。あー‥。君はなんというか、ちょっと個性的かもしれないな。僕は楽天家だから、気にならないけど、神経質な男は君とは合わないかもしれない。」

「それって、誘ってる?」

「いや、そういうわけじゃないよ。僕はこの前も、君より年上の女優と会っているから。」

「つまり、おばさんってわけね。」

「うーん、彼女はおばさんとまではいかないな。」

「じゃあ、私たち、付き合っちゃう?」

「話がそれてる。僕は君には興味ない。」

「何!それは酷いんじゃない!!」

「役になりきるのはやめてくれ!!」

「なりきってないわよ。」

メリーが席を立ち、言う。


「いい、会計はあなた持ちよ。」

「なぜ、そうなる?」

「だって、あなたが私を怒らせたんだから、しょうがないじゃない!!」

メリーは癇癪を起し、レックスは立ち尽くしていた‥。

#コント

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