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  • Shino Nishikawa

最後の美しき姫君

最後の美しき姫君

私はまだ追憶の中にいるわ

でも、かけらしか思い出せない

お爺様が連れて行かれそうになっているのを見て、

助けたいと思ったんだけど、まちがいね

やってしまった事を後悔しているの


白き衣の男たちの前にひざまづく私

あの人がいいって思った事を、次の瞬間に後悔したわ

鳴り響く鐘の音、こんな事になるのなら、首を切ってもらった方が楽だったわ


あなたに会いたかったの

でも、あなたは嘘をついたわね

なんて、愛情って苦しいの

私は罪を犯したけど、あんたは知らん顔!

土下座でもしてもらいたいほどよ!

私はオリンピックを見て、大きな声で叫んだけど、聞こえなかったようね

私がしてしまった事を大声で話すわ

そして、銃で撃たれたら終わるの


私は午前11時に家を出るの

そして海に向かう、浮き輪を持って

もしかしたら、あなたに会えるかもって期待しながら


あなたは絶対に姿を見せなかった

あんたの幻覚だけを愛していたわ


私は海に飲まれた

来るって分かっていた


まるで、映画の中みたいだったわ

海の中で、腕をつかまれたのに、私は放してしまった

あなたの事が大嫌いだったのよ

どうして、オリンピックより、私をえらんでくれないの?


どうして、どうして、どうして?

Why?Why?why?

私、生まれ変わったら、英語を話せるかしら


私の首だけを、海が助けてくれたわ

私、誰より残酷に殺されたかったのよ

あなたは愛してくれるかしら?


残酷だわ

人生がむずかしいだなんて、全然知らなかったのよ

苦しいほどに愛していたわ

何よりも


さようなら、海

さようなら、私

さようなら、家族

さようなら、あなた

さようなら!さようなら!


死にゆく中で思う事はこれだけじゃないわ

あの時の白い衣の男に、ありがとうとも思うわ

体のつながりって怖いのね


あなたに愛されればよかった

私の涙は泡となり、消えてしまう

神はそれを受け止めてくれる


私は仏の子なのに、十字架が手放せないの

あの日、マホメットは来なかったわ

あの日、私、ムハンマドを嫌いになったの


狂おしき愛におぼれる姫君は、もうここで最後になります

言い残す事は、あなたに愛されればよかった


#詩

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