多久さんの事件簿 【霧ヶ峰に温泉旅行編①】3

February 18, 2018

多久さんの久々【霧ヶ峰に温泉旅行編①】3

「白い鷹が見られるスポットがあるの。ほらこれ、霧ヶ峰高原のパンフレット。10月中は毎朝4時からガイドが来ているから。」

城田さんは、佐々木夫妻に言った。

あんまりにも勧めてくるので、60才手前の佐々木夫妻は、白い鷹を見に行くことにした。

「じゃ星子(せいこ)、土曜に行くから電話しといてくれな。」

「はい、わかりました。じゃ、気をつけてね。」

 

理作(のりさく)は、印刷会社で働いている。

15年ほど勤めているので、社長に近い部長である。

 

「佐々木さん、例の案件、土曜日に片付けたいんですけど。」

「ああ~あれね。ごめん、土曜は妻と約束があるんだ。」

「ええ?奥さんと?めずらしいですね。」

「うん~、人から勧められてね、白い鷹を見に行くんだよ。」

「白い‥鷹を?」

日葵♂は、探るような目で理作を見た。

「うん‥。」

理作も少し胸騒ぎがしたが、うなずいた。

 

土曜日は、朝3時半に家を出ることにした。

「朝飯は、どっかで買ってくか。」

「そうね、コンビニで止まってちょうだい。」

 

「星子、つくまで寝ていけよ。」

理作は車を走らせた。

 

山のトンネルに差し掛かった時、若い男が見えた。

「あれ?まだ朝の4時半だぞ。」

「あなた、止めずに走らせてね。もしかしたら、死体遺棄かも。」

「あ、ああ。」

 

少しすると、白いボックスカーが追ってきた。

「ああ、やだ。ぬかしてもらったら?」

理作が速度をゆるめると、白いボックスカーは、理作のケー自動車を追い抜いた。

 

「もしかしたらさっきの人、トイレだったかもな。」

「あはは、そうね。」

2人は笑った。

 

パンフレットの観測所についた。

広い駐車場が広がっている。

「あれ?誰もいないわねぇ。」

「とりあえず、降りてみるか。」

 

「真っ暗よ。」

「おかしいなぁ。」

 

パーン。

突然、山から、打ち上げ花火が上がった。

 

「なんか変だな。お前、トイレは。」

「トイレだけ、借りようかしら。」

2人は気味悪く感じていた。

 

星子がトイレの入り口に入ると、トイレの個室のドアがゆっくりと動いた。

 

「あ‥。」

星子は声にならない声を出した。

個室からお婆さんが出てきた。

星子は、恐ろしさで動けなくなってしまった。

鏡にボブヘアーの女性が映っている。

後ろからも、来たのだ。

 

「星子、大丈夫か。」

理作の声が聞こえ、星子は我に帰った。

 

トイレはせずに、外に出た。

「大丈夫か。」

「ええ、女の人がいて。」

「ああ、女の人が‥。」

理作は、星子の手をとった。

「もう、行くか。」

「そうね。」

 

駐車場の車は、山賊のような服を着て、お面を被った人達に囲まれてしまっていた。

「何かしら、あれ。」

2人は手をつないだまま、車にむかったが、山賊達は、猟銃や槍をこちらに向けたまま、攻撃してこない。

車に乗り込み、猛スピードで出発した。

出口付近から、人が飛び出したが、理作は構わず猛スピードのまま走り去った。

 

10分ほど走ると、1台の車とすれ違った。

「おーい!!」

理作は声をかけた。

すると車はバックし、トウナが顔を出した。

助手席には伸も乗っている。

 

「あ‥はい。」

「さっきね、おかしな連中がいたから気をつけて!」

「え‥そうなんですか。気をつけます。」

「わざわざありがとうございますぅ。」

 

理作はまた走りだした。

「大丈夫かな、さっきの人達。」

「さーあ。若かったから大丈夫じゃない?」

「それにしても、なんだったんだろうな。」

 

少しすると、またもう一台の車とすれ違った。

運転席には、ちょうど佐々木夫妻が応援している選手が乗っている。

岩名多久だ。

 

「まあ、大丈夫か。」

星子は答えなかった。

安堵で胸を抑え、目をつぶっていた。

 

 

多久、リンチル、マロ、トウナ、伸、大ちゃん、マージンは、霧ヶ峰の温泉に、旅行に来ていた。

 

提案者は多久とリンチルだったが、大ちゃんのワゴン車で行くことになっていた。

待ち合わせは深夜で、コンビニに集まることになっていた。

 

「あれ、マージンの車で行くって言ったじゃん。」

 

トウナが車で来たのだ。

トウナは、機嫌が悪そうに言った。

「男7人も乗れるわけないじゃん。行くよ。」

トウナは車を出そうとしたので、リンチルが止めた。

「えっ、何か買わなくていいの?」

「あ、そっか。」

トウナは車から降り、朝ごはんを選んだ。

 

「あの、よければ、僕がトウナさんの車に乗りましょうか?」

「え‥。」

大ちゃんが聞くと、トウナは嬉しそうだったが、「いいよいいよ。」とマロが止めてしまった。

「トウナは1人だもんな?」

「う‥うん‥。」

「そうですか。ではお一人で、行かれるということで。」

「うん‥。」

 

「あ、運転、どうする?」

「いいよ、俺で。」

伸が聞くと、マージンが答えた。

伸もマージンも大ちゃんもスポーツ選手ではない。

でもだからこそ、普段の生活に、運動神経が活かされていた。

 

トウナはビュンビュンと先に行ってしまう。

「あの人、なんであんなに速いの。」

「先に行きたいんでしょう。」

 

1時間ほどすると、トウナが止まって待っていた。

「あれ、どしたの。」

「いや、あまりにも遅いからさ。」

「ごめんごめん、俺達はゆっくりだから。」

 

「俺やっぱ乗ってくわ。」

「あ、うん。」

伸が言い、トウナはうなずいた。

 

 

白鷹スポットには、佐々木夫妻と山賊以外、誰もいないと思われた。

しかし、そこには見学者がいたのだ。

高選手と日比野である。

 

2人は、知り合いの旅館に行く途中だった。ちなみに、7人と同じ旅館である。

朝3時頃から星を見たり、タバコを吸ったりしていたのだ。

 

高選手は少し寝てしまい、日比野は1人、物思いにふけっている時に、騒ぎが起きた。

 

「あ、花火。」

 

「高選手、花火ですよ。」

「なんで花火が上がったんだろうな。」

高選手は顔をあげ、日比野を見た。

 

夫婦がトイレに入ると、自動車が到着し、ボブヘアーの女性がトイレに入って行った。

「ボブヘアーの人っていいですよね。」

「男はみんなそうじゃね。」

すると夫婦が出てきた。

ボブヘアーの女性は、ナイフを手にトイレから出てきた。

 

どこからともなく、山賊が現れ、車を取り囲んでいた。

 

「なんか‥やばくないですか。」

 

「おい、隠れろ日比野。」

 

山賊の1人は、2人を見据えていたが、動かなかった。

 

山賊はみんな動かず、夫婦は逃げた。

2人も第二駐車場に止めてあった車に、急いで戻った。

 

「なんか、やばくないですか。」

「そうだな。」

高選手は泣きそうになっていた。

 

 

 

「あの‥さ、なんかにおわないか。」

伸は、トウナに聞いた。

「そう?」

トウナは窓を開けた。

 

「さっき、した?」

「したって何をだよ。」

トウナは、面倒くさそうに窓に右肘をついた。

伸は下を向いた。

 

「屁しただろ。」

「してねーよ。」

トウナはキレ気味である。

伸はため息をつき、外を眺めた。

 

「ちょっと止まろ。」

 

「さっきの人達、おかしな人がいたって言ってなかった?」

「大丈夫、もう明るいから。」

 

夫婦がいた白鷹スポットに、2人は止まった。

辺りは明るくなり、山賊はいなくなっていた。

 

多久達も到着した。

「お~いっ。」

「何で止まってんだよ。」

 

「伸ちゃんがどうしてもトイレって言うからさ。」

トウナは言い、伸は笑った。

伸が笑った理由は、トウナの言葉ではなく、着ぐるみを着た山賊を見たからである。

トウナも見たが、気にとめていなかった。

 

マロも気づいた。

「何あれ、うっざ。」

「もしかして、イベントかな?」

マージンは笑った。大ちゃんは心配そうに見ている。

 

旅館に着くと、支配人である、田村トーロが挨拶してきた。

「ご予約の、岩名様で?」

「あ、はい。」

「どうぞ、こちらです。」

 

7人がまたフロントに戻り少し休んでいると、大隅クーンが来た。

クーンの髪は少し濡れている。

 

「え、マジですか。」

「クーンさん?」

 

「ども。」

クーンは少し頭を下げた。

 

「もしかして、コレですか。」

「いや、父と来てて。」

「そう、でしたか。」

 

「お風呂どう、いい?」

「うん、いいですよ。」

 

クーンのお父さんが出かける格好で来た。

「あれ、これから出られるんですか?」

「ちょっと釣りに。」

 

「えっ、釣り?」

「釣りなんかできるの?」

 

「じゃ。」

クーンは少し頭を下げ、行ってしまった。

 

「釣りやりたくない?」

マージンが言い、みんなうなずいた。

支配人のトーロが、釣りの場所の説明した。

7人も早速釣りに行くことにした。

 

釣りのスポットでは、クーンはお父さんと釣りをしていた。

「どうです、釣れますか。」

マロがクーンに聞いた。

 

「まずまず、です。」

クーンのバケツには、2匹くらい入っていた。

 

「マロ!!」

多久が呼んだので、マロは行ってしまった。

 

「あっち行ってみるか。」

クーンのお父さんが言い、クーンとお父さんは15メートルほど移動した。

 

そこで釣りをし、一気に3匹釣った。

バケツをさっきの場所に置いてきてしまったので、お父さんが持っていたビニール袋に入れ、戻ると、バケツの魚が全部いなくなっていた。

 

「え‥。」

 

クーンは多久達を数えた。

「ん?」

もう一度数えた。

 

クーンは首をかしげた。最初、6人いるように見えたのだ。

伸と大ちゃんは、さっき、山に入って行ったので、5人のはずだった。

 

お父さんも戻ってきた。

「ありゃ、クーン、取ったのそれだけか。」

「戻ってきたら、最初にいた2匹がいなくなってて。」

「おや。誰かが放したんじゃねえか。」

お父さんはしゃがんで川を見た。

 

「お前の友達がやるわけないしな?」

「うん‥。」

クーンの心は不安の渦が立ち込めてしまった。

 

「へぇ~、こんな所で釣りですか。」

メガネの中年男が話しかけてきた。

 

「あ‥はい。」

「やや、でもここは、釣りの穴場らしいんですけどねぇ!」

「そうでしたか。知らなかったです、僕は埼玉から、来てるものですから。」

 

「そう‥ですか。」

「はい、そうです。」

 

その人は腕を組み、川の中を見ながら、上流の方へ歩いて行ってしまった。

 

 

「おーい!夜にナツ達も来るって!!」

「そうなの?」

リンチルは言い、大ちゃんは魚を数えた。

 

「あと3匹足りなーい。」

 

多久とマロとトウナとマージンとリンチルは、真剣に釣りをしている。

伸と大ちゃんは、山と川の散策に行ってしまっていた。

 

「伸さん、このお面‥。」

「何コレ。」

山中には不気味なお面が捨てられていた。

 

ザザッ。

振り向くと、ピンクの着ぐるみを着た人間が立っている。

「えっ。」

大ちゃんは伸の後ろに隠れた。

 

「まあまあ、落ち着きましょうや。」

着ぐるみ人間は吹き矢を吹いたが、当たらなかった。

 

「行く?大丈夫だよ。」

伸は言い、大ちゃんは顔をしかめた。

「なんか‥不気味ですね。」

「ま。これが映画だったら、下で人が殺されているはずだからさ。」

「ぶっそうなこと言わないでくださいよ。」

 

河原では、多久とトウナがまだ、真剣に釣りをしていた。

 

「おーい!」

リンチルが、伸と大ちゃんに手を振った。

 

「ナツ達が夜、到着するって。」

「そうですか。」

 

「え、何かあったの?」

 

「山の中でさ、朝の着ぐるみに会っちゃったんだよ。」

「えっ。」

「しかも、吹き矢みたいのを持っていたんですよ。」

 

マロは身震いした。

 

黒い雲が出てきている。

 

「そろそろ行くか。」

「そだね、おーい、トウナ!!」

 

多久は片付けていたが、トウナだけ、まっすぐ前をとらえながら、釣り糸を引いている。山の中に、誰かいるのが見えたのだ。

 

「トウナ!!」

 

「あ、うん。」

トウナもバケツを持ち、こっちに来た。

 

クーン親子も片付けていた。

「2人で8匹なら、まずまずだな?」

「うん。それにこれ、小さいから。」

道路へと続く坂道を登っていく。

 

7人も上に向かった。

ふと、多久とマロとトウナが後ろを見ると、1人の男が川に立っていた。

しかし3人は、無言で前に向きなおした。

 

プロのスポーツの世界は、華やかのように見えるが、孤独と裏切りの世界だ。

怖いことには慣れていた。

 

「あっ、松茸だ!!」

リンチルが言った。

「えーどこ?」

「あそこっ。」

マージンが聞いたので、リンチルが指さした。

 

すると、上から降りてきた、先ほどのメガネの男が、その松茸をサッと取ってしまった。

「えっ。」

 

クーン親子も上から、唖然として、その光景を眺めた。

 

みんな唖然としたが、その男は、何もないように下に降りて行った。

 

「え‥何?今の人?」

「失礼な人だね。」

 

「なんか物騒だな。」

「うん‥。」

クーン親子も話した。

 

旅館につくと、ロビーに、ヤマ、ナツ、トーマ、ミンク、博士(ハクシ)が、ソファーでゆっくりしていた。ハクシは、ヤマの双子の兄で、一級建築士だ。

「よっす。」

 

ちょうど岸道さんや、高選手と日比野も到着した。

この旅行は、夢の旅を終えた者達の記念旅行なのだが、友達も来ている。

 

「みなさん、お集まりで。」

岸道さんが挨拶をした。

「これはこれは。」

ヤマ達も立って挨拶した。

 

「おや、こちらの方は‥。」

「俺の兄のハクシです。」

「ええっ、お兄さん?!」

 

アハハハ!!

みんな笑った。

「ヤマさんにお兄さんがいらっしゃったとは。」

「先日、一級建築士として、ビホーアフターに出演しましてねぇ。」

アハハハ!

「それじゃ、僕の家も見てもらわないと。」

 

トウナと多久は浴衣に着替えて戻ってきた。

 

「ええっ、もう着たのぉ?」

「うん。」

 

トウナと多久、大ちゃん、リンチル、伸はソファーに座った。

 

「あ‥さっきの着ぐるみ。」

 

トーロと従業員が、ピンクのうさぎの着ぐるみ人間と若い男の入館を拒否していた。

 

「ダメです!」

トーロは言っている。

「そこをなんとか。」

若い男はニヤニヤと笑った。

 

着ぐるみ人間がこちらを見た。

「ちょっと、行ってきます。」

大ちゃんは行き、トーロ達の後ろで、腕組みをして、着ぐるみ男と若い男を見た。

 

従業員の女性達や、お客の女の子達、家族連れは、見ないようにしていた。

 

「うさぎ、頭とれよ!!」

大ちゃんは叫び、ロビーはシーンとなった。

 

トウナは笑い、大ちゃんをソファーに戻した。

 

「どうしたの、そんなに怒って。」

「いや、僕と伸さん、山の中でアイツに会ったんですよ。」

 

「あれは‥怖かったよね。」

伸は顔をあげ、言った。

 

「あ、クーン。」

トウナが声をかけた。

「あのさ、クーンの魚、リンチルの松茸を盗ったメガネの人が川に流してたよ。」

 

「え‥。」

「そうですか!!怖いな、東京もんは。」

お父さんはクーンの顔をのぞきこんだ。

 

クーンは答えず、レストランに行ってしまった。

 

 

「あああ!!うめぇ!!」

河原では、メガネの男と、もう1人の着ぐるみの男がたき火をしていた。

ちなみに、この着ぐるみの男が、大ちゃんと伸が見た男である。

旅館に押し掛けた男は、みんなが朝、目撃した男で、若い連中が楽しそうだったので、旅館に行ってしまったのだった。

 

メガネ男と、もう1人の着ぐるみは、松茸と魚を焼いている。

 

「他の者はどこにいるんじゃ。」

「ミヤさんち。みんな、集まっとるらしいです。」

「ってことは、今夜も、決行だな!」

「うん。」

着ぐるみの男はビールを飲んだ。

 

「今夜っていうか、明日ですけど。」

「うん。でもやるのは俺達ではないっしょ?」

「そ、俺達は、花火上げるだけ。」

 

「これさ‥、犯罪になるかな。」

「共謀罪とかになるんじゃないすか?そもそも、許可なしにこんな所で、でかい花火上げるのも犯罪だと思うし。」

「そう、だよな。」

 

「どうしました?」

「あー、と。俺、美幸に電話してくるわ。」

「ほい。」

 

「もしもし。」

アキラ。どしたの?

「いや、家族の声が聞きたくなってさ。」

アハハ、そうなんだ。子供達もみんな元気だよ~。アユ~、ミク~、おいで。

‥パパ!

「あ~、アユちゃん。元気かな~?」

げんき!パパはげんき?

「うん、元気ですよぉ~。」

いつ戻ってくるの?

「えっとねぇ、わかんない!」

ブチッと突然、メガネの男は電話を切った。

 

 

「あ~ガキはうぜえ。」

ひゃひゃと、着ぐるみの男は笑った。

「そういえば、アキラさんの本名、なんですか?」

「アキラだよぉ?そのまんま。見えるでしょ。」

メガネの男は切なそうに答えた。

 

「なぁ、メン。」

「は?なんすか。」

「ガキはうぜーよ。」

「え‥いつもかわいいって言ってるじゃないですか。」

「ちがうんだ。多分、嫁が外で作ってきた子供なんだよ。」

「そう‥なんですか?」

 

「‥お前さ、こういうことして、罪悪感とかないわけ?」

「ないですねー、あんまり。」

「なんで。親が心配したりしないのか。」

「しません。うちの親もー、相当ヤバいことしてましたからね。俺が高校生の頃なんて、毎日警察が来て、怖かったっす。」

 

「そうなんだ。俺はよく考えるよ。俺のばあちゃんは心配するかなーとか。」

メンは、アキラを見てうつむいた。

 

「‥ヒャハハ‥なーんて、俺が殺したから、ばあちゃんはもういないんだけどね。」

メンは黙って、うつむいている。

 

「なによ。」

アキラが言うと、メンはちらりと見た。

 

「なに、言えっての。」

ハハ‥アキラは空笑いをした。

 

「いや、今のはちょっと怖いっす。」

 

「‥ごめん、ジョーダンだっての。」

「ならいいんすけど。」

 

「あ、今日までに殺したやつら、どこに埋めたんでしたっけ?」

「埋める?何言ってんのぉ!!」

 

「重ねてぇ、キャンプファイヤーやるんじゃん。」

 

「あ、そうでしたっけ?それなら俺も参加するっす。」

「参加する‥ってお前、死体でじゃねぇよな?」

「ちがうっすよ。殺さないでください、俺のことは。」

「だいじょうぶ。殺さないし、守るって。お前のことは。」

 

アキラは少し精神病になってきていて、メンを女に思えてしまっていた。

 

 

その頃、旅館では、宴会が盛り上がっていた。

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