多久さんの事件簿 【霧ヶ峰に温泉旅行編⑨】11

February 18, 2018

多久さんの事件簿【霧ヶ峰に温泉旅行編⑨】11

 

「じゃ、俺達も行くか。」

岸道さんは立ちあがった。

「とりあえず、リフトだな。」

岸道さんはリフトに乗った。

 

 

ダミエルは、山賊のやりを拾った。

「いい武器だね。」

ロニーは優しく笑いかけた。

「うん。」

 

岸道さんはすぐに追いついた。

 

少し行くと、もののけ姫の格好をした山賊の女の子が立っていた。

 

「えっ。」

「どうしたの?」

岸道さんが訪ねた。

 

でも、女の子は麻薬をやっていたので、わけがわからなくなってしまっていた。

 

「やめろぉ!!」

女の子は叫び、こちらにやりを向けた。

 

「大丈夫かい?」

ダミエル、ロニー、マイクルは英語で、何か話しかけた。

 

女の子は、過呼吸のように、はぁはぁしている。

 

女の子が向かってきたので、ダミエルが槍で応戦し、倒した。

 

女の子は体ごと倒れた。

「オーマイガー。」

ロニーはダミエルを見た。

ロニーとマイクルは、英語でダミエルに何か言ったが、ダミエルは無表情のままだった。

 

ダミエルは、英語で何か言い、女の子を立ち上がらせた。

 

みんな前に進んだが、「ちょっと俺、様子見てくるわ。」

岸道さんが言い、行ってしまった。

 

「おい、お前、大丈夫?」

女の子は、ハッとした表情で岸道さんを見た。

 

「兄貴に追いつきたくて。」

「はぁ?兄貴って誰やねん。」

女の子は何を言っているから分からない感じで、ぶつぶつつぶやいた。

 

「とにかくさ、飴でも食べろや。」

岸道さんはポケットから飴を出し、渡した。

「うん。」

女の子は口に飴をいれ、包み紙を岸道さんに渡した。

 

しかしすぐに女の子は口から飴をこぼした。

 

「えっ、どうした?合わなかったんか、口に。」

「んっ。」

女の子は少し声をもらし、うつむいた。

 

「もう一つ、やるか。」

 

「はい。」

岸道さんはポケットからまた飴を出し、女の子の手に握らせた。

 

「リフト動いてるから、乗って帰れよ。」

「うん。」

女の子は呆然とした感じだった。

 

「じゃ、俺行くわ。」

岸道さんはみんなの後を追った。

 

女の子はリフトに乗ったが、崖の深い所を見つけ、落ち、死んだ。

 

岸道さんはみんなの後を追う途中、茂みの奥に黒い影を見た。

 

「熊。」

 

よく茂みを見ると、熊の毛皮をかぶった男だった。

岸道さんは怒って何か言い、みんなの後を追った。

 

 

マージンの方は、仲間が山賊の所へ行ってしまったことを話し、清明とメンの身の上話を聞き、その晩は、青年自然の家に泊まることになった。

 

旅館には、七が到着していた。

トーロ達は七にお茶をいれた。

 

大ちゃんはついに泣きだしていた。

伸が何か言い、励ました。

 

夜10時。

みんな山賊の本拠地に到着した。

 

コツン

トウナが振り向くと、多久達が茂みから顔を出した。

『アメ』

 

『とれない。』

トウナは笑ってジェスチャーをした。

 

かぐちゃんとオーヤン君もみんなに気づき、表情を明るくした。

 

トウナの前には、たき火があり、山賊達の前にもたき火があった。

本拠地では2か所でたき火がされていた。

 

夜11時。

隅に置かれていた、死体のやぐらにマロが気付き、指さした。

『うわぁ~。』 

多久とリンチルはニヤニヤと笑い、顔をしかめた。

 

『どうすんの。』

『さあ~。』

 

「マジで、戦うことになったらどうする?だって何の武器も持ってないじゃん。」

リンチルが言った。

 

「しいて言えば~‥コレ。」

多久はポケットからどら焼きの包み紙を出した。

 

「無理でしょ。」

「いや、こうやって。」

 

「はぁ!」

多久はどら焼きの包み紙を振り回した。

 

「アハハハ!あぶねー。」

つい、3人は大きな声で騒いでしまい、山賊に見つかってしまった。

 

山賊は銃を持ってきた。

小林さんもオバケに心を変えていた。

 

夜11時半。12時の点火に備えて、死体のやぐらが中央に運ばれてきた。

 

多久、リンチル、マロは茂みからでた。

 

「ええ!新たな仲間?」

若い山賊達は、はしゃいだ。

 

3人は一列に並べられ、銃を突き付けられた。

「うわー、こわい。」

マロはヘラヘラしながら声をもらし、オーヤン君は、心配そうな無表情で眺めた。

 

「ねえ、仲間に入るんだから!」

山賊の女の子は言ったが、熊井や小林は、銃を向け続けたので、女の子は黙った。

 

中央の死体のやぐらが回転された。

 

多久は、下から3人目に鈴木さんがいるのを見つけた。

 

「鈴木さんっ。」

多久は鈴木さんの下にかけよった。

鈴木さんの頭の上に額を乗せ、悲しんだ。

 

山賊は銃を持ち、多久の下に来て、離した。

マロとリンチルもかけより、多久を説得した。

 

『仲間に入るって言おうな。殺されるよりはマシだから。』

 

多久はしぶしぶ了承した。

 

「僕達、仲間に入ります。」

リンチルが言った。

 

「よし。じゃあ点火の役目だ。」

 

「いや、それは神様のお役目です。」

リンチルがひざまずいて言ったので、多久とマロも顔を見合わせ、ひざまずいた。

 

高選手と日比野の後ろに、銃を持った山賊が現れたが、高選手が殴り、倒した。

 

神雅が来て、巫女と若い男が、水にみせかけた灯油をまいた。

 

多久、リンチル、マロは、正座し、うつむいた。

 

神雅は、真っ白な箱からマッチを出し、火をつけ、投げ入れた。

 

みんな、命のために、声を殺して見つめた。

 

火は下にひいてある、白い布につき、下からどんどん燃え上がった。

 

「鈴木さん‥。」

多久はつぶやき、マロは眉間にしわをよせ、顔をそむけた。

火は3時間で消火した。

 

茂みのヤマ達も泣いたが、みんな泣いていたので、声は届かなかった。

 

この日、今までで最多の8人が燃やされたので、その臭いは、里まで届き、里の人達は、夜中に交番に相談に行った。

 

午前2時に、ヘリは動きだしており、午前3時半。居場所を突き止めていた。

死者を出さないよう、警察の本部の者と無線で話した。

 

午前3時40分。

ダミエルは、みんなからそっと離れた。

ロニーとマイクルは気づいたが、何も言わなかった。

 

山賊の者達は、まだパチパチと燃えている火を見つめている。

 

リンチルは体育座りで、顔を腕の中にうずめていた。

多久とマロも体育座りで、ポーっとしていた。

 

みんな無表情だった。

神雅は消えた。

どんなトリックか分からないが、宙に浮いて、いなくなったのだ。

 

でも、神雅は、山賊が立ち入り禁止の、神雅の広場にまだいた。

消えたのは、双子の弟、翡翠だったのだ。

そこには石碑があり、小さな神社のようになっていた。

 

神雅の双子の弟、翡翠は、不十分な男だった。

翡翠は神雅を尊敬し、心酔していた。

 

神雅の言うことなら、なんでも聞いた。

 

神雅の言う通り、木に縛られた。

 

「何するの?」

翡翠は、純粋な瞳で聴いた。

 

神雅は翡翠に目隠しをし、チェーンソーを振り上げた。

 

 

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