多久さんの事件簿 【霧ヶ峰に温泉旅行編⑩】12

February 18, 2018

多久さんの事件簿【霧ヶ峰に温泉旅行編⑩】12

午前3時40分。

翡翠がチェーンソーで解体され始めた時、蒔田さんのお母さんの詩来(しこ)は、お父さんの横で、むくっと起きた。

 

悪い予感で寒気がして、お手洗いに行った。

鏡で顔を見、「あああ‥。」声をもらした。

 

シコと翡翠は、若い頃より、恋人関係だったが、シコは人生を誤り、お父さんを選んでしまった。

でも、シコと翡翠は時々会った。

翡翠が神雅を敬愛していた理由は、神雅が、シコを神雅の秘密の庭に呼び、翡翠に会わせてくれたからだ。

翡翠は、神雅を愛していたので、神雅は代役お金を渡そうとしたが、翡翠は断った。

神雅が知らない時も、翡翠はシコと、山の中で会った。

 

2人には、他にも秘密の場所があったが、他の人に入られたので、会える場所は、本当に神雅の庭しかなくなった。

 

蒔田さんはなんと、翡翠とシコの息子だった。

 

翡翠はたまに、小さな集落のシコの家まで現れて、慌てて山に逃げたりした。

翡翠は基本的には、名古屋で働いていたが、神雅とシコ以外、山の者達はそれを誰も知らない。

 

シコは、街で暮らすことになったが、翡翠は会いにきた。

 

 

シコは、息をはあはあした。

「大丈夫か。」

お父さんが声をかけたが、首をふった。

 

翡翠は死に、神雅は、翡翠の縄を解き、横たわらせ、解体を始めた。

その場所にダミエルが来た。

 

ダミエルは立ち尽くした。

「きゃああああ!!!」

みつきは叫んだ。

みつきは時々、神雅と性的な関係をもっていたのだ。

 

空はだんだんと明るくなってきた。

完全な朝になる前に帰ろうと、山賊が動き始めた時、木の上のミンクが、法螺貝の音を出した。

ミンクは法螺貝なしで出せるのだ。

 

みんな、茂みから出た。

 

どさくさに紛れて、ヤマがみんなの縄を解いていた。

 

山賊vs多久達は左右に並んだ。

 

「仲間に入るんじゃなかったの!!」

若い山賊の女の子がわめいた。

 

山賊達は銃や、槍を向け、何か言っているが、ヤマ達は何も言わない。

 

 

神雅の庭で、ダミエルが、英語で神雅に何か言うと、神雅も英語で話した。

 

「英語、流暢ですね。」

「ああ。俺は、ドイツ語もフランス語も中国語も話せる。」

 

「中国語とフランス語を?僕は英語とドイツ語しか話せません。」

 

「なぜ、こんなことをするんです?」

 

「使命だよ、バカタレ。」

「使命?人を殺すことが?」

「悪さをすれば、怖くなれる。それが常識だろう。」

「怖くなる?それで、どうするんだ。」

 

「怖い人間は、強い。私は総理を目指しているのだ。」

 

神雅は完全にいかれていたので、ダミエルは赤くなり、首をかしげた。

 

みつきは気を失ってしまっている。

 

ダミエルは素手、神雅はチェーンソーを振り回し、決闘した。

あと少しで、ダミエルが神雅を倒そうとした時、みつきが起き上がり、神雅の応戦をした。

 

「ああああああ!!」

みつきは叫んだ。

 

しかし、そこに、ハクが到着し、後ろからみつきに空手チョップし、倒した。

ミンクは神雅を倒した。

 

 

「なんでこんなことをするんだ!!」

ヤマが広場で、山賊達に叫んだ。

 

「勝ちたいからだよ!」

山賊の若い男が叫んだ。

 

「強い奴ら全員にさ。」

小柄の若い男はつぶやき、体操のすご技を見せた。

 

「うまいじゃないか。」

ヤマや多久達は、みんな笑い、拍手をした。

 

「こんなことやめようよ。」

リンチルは言った。

 

心地いい風がふき、みんな、罪を赦すつもりになった時だった。

 

茂みから女の子が飛び出し、高選手を刺した。

 

「あああ!あああ!!」

女の子は血を浴び、叫んだ。

 

それでも、高選手は、女の子の肩を抱き、軽く抱いた。

 

「高選手!」

日比野が高選手を支えた。

 

パン!!

山賊は発砲し、岸道さんは頬をおさえた。

かすっただけだが、一瞬でかなり赤くなってしまっていた。

 

 

その様子を見たダミエルは、チェーンソーを持ち、走った。

「早く!!」

ミンクは木に登った。

 

うわああああ!!!

山賊達は叫び、ヤマや多久達に向かった。

 

ダミエルは、チェーンソーで、ミンクが登った木を切り倒した。

ミンクは体重をかけ、ヤマ、多久達と山賊の中間に木を倒した。

 

パン!!

山賊は発砲したが、それが最後の玉だった。

 

上空には、ヘリが到着し、隊員が降りてきた。

 

 

神雅や、幹部の山賊は、ヘリで連れて行かれた。

幹部達は、人並みの受け答えをしたが、神雅は、「うぃ。」としか言わなかった。

高選手は、日比野に付き添われ、ヘリで病院に運ばれた。

 

 

仕度をし、トーロ達に丁重に挨拶し、旅館を出た。

 

 

外には、警官がいた。

 

「みんな一列に並びなさい!!」

偉そうな女警部が、男警官達に言った。

「ありがとうございました!!」

 

「気づきましたか?」

日比野は、病室で、高選手をのぞきこんだ。

 

 

青年自然の家で、マージンが目覚めると、清明とメンが掃除をしていた。

「俺達、自首するっす。」

「え‥でも、殺してはいないんですよね?」

「いや、でも。」

清明とメンは、自分達は捕まらないと思っていたが、まともに社会復帰するためには、罪をゼロにすることが必要だと考えていた。

 

多久から連絡がきたので、マージンは多久達と合流した。

 

かぐちゃんとオーヤン君は、テレビ電話で、マーキンと松と話した。

 

ニーヤは、気づくと、ぐっすりと眠っていた。

洗面台に行くと、蒔田さんが上半身裸でいた。

背中には、翡翠色のドクロのタトゥーがしてあった。

 

クーン親子は、途中で野宿したため、遅れて到着した。

七は、亡くなった女の子の遺体を見て絶句した。

 

それは、七の元恋人の美登里だったのだ。

「えっ‥。」

七は、変わり果てた美登里にしがみつき、泣き崩れた。

 

 

ヤマは、1人暮らしの部屋で、冬の始まりに窓を開け、ベッドに横たわり、休んだ。

 

 

ダミエル、ロニー、マイクルは、イギリスで映画を撮りなおしたが、また同じような事件にあってしまった。

 

イギリスの山賊の基地は、庭園のようになっていて、美しかった。

 

 

「あー、疲れた。」

「こんなのこりごりだよね。」

多久とリンチルは話し、この事件は終わった。

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