マトルキャットとマジェスティの秘密番外編【ガジェルとベスとジジの三角関係】

December 30, 2018

マトルキャットとマジェスティの秘密番外編【ガジェルとベスとジジの三角関係】

「俺も、仕事やめるね。」

忙しい日曜日の終わりに、ベスがガジェルに言った。

「あら、そうなの?」

「うん。」

ジジも辞めることになっていた。

「そう、でも残念だわ。一緒に働けて、いろいろなことが分かったの。」

「いろいろって?」

「そうね、いろいろっていうのは、男の人が意外にも優しいってこと。」

「ふん‥。」

『俺以外にも、男知ってるよな。』

ベスはぼやいた。

「何?」

「いや‥。」

ガジェルは、メゼラウスの事件以来、仕事場以外では、ジジとベスとは会わないようにしていた。

メールも大抵は無視するか、早く終わらせる。

だから、2人が仕事を辞めると言っても、あまり気まずくはなかった。

 

「今度、出かけないか?」

「ええ‥、あなたと2人で?」

ガジェルはニッコリと笑って、ベスを見た。

ガジェルにとっての一番はジジだと思っていたが、ジジはガジェルを全く誘わない。

ジジはこちらを見ないように、片付けをしている。

 

「いいわよ。いつにする?」

「じゃあ‥、木曜日。」

「分かった。」

 

メールでやり取りをし、ベスとガジェルは映画を観る事になった。

映画館は、モールの奥にある。

ベスは、ガジェルの好きな物を聞いた。

「ふーん、じゃ、こんなの?」

「そうね。これ、ほしいわ。」

「へーえ。買ってあげようか?」

「やだ、いいわよ。自分で買えるわ。」

ガジェルは、ベスとジジが辞めても、ドーナツ屋での仕事を続けようと思っていた。

店の誰かが殺されたなら辞めるけど、そうでもない限り、慣れた仕事を、今は続けたい。

 

「行こっか。」

ベスは手を出した。

「何?」

ガジェルは、笑った。

 

「だから‥。」

ベスは、ガジェルの手を握った。

ガジェルは赤くなった。

このままだと、絶対に触れられてはいけない場所にまで、ベスの手が届きそうで怖い。

何より怖いのが、その感情が、まわりにバレることだった。

ベスはベスで、ガジェルの手があまりにも綺麗なので、すぐにでも口に運んでしまいたかった。というか、半分、しそうになった。

絶対にやってはならないことなのに、好きな人の前だと、大胆になってしまう。

今日は、大切な場所をさわってしまった。ほんの、少しだけ‥。

 

2人はすぐにキスをしたくなった。

それが衝動だと、分かっている。

赤くなりながらも、ガジェルはジジに見られたらどうしようという気持ちになった。

 

「ベスティ!!」

ベスの昔ながらの友人たちが声をかけ、ベスは手を放した。

ベスは友人たちと少し話して、こちらに戻ってきた。

スマホをポケットから取り出して、ジーンズで拭いた。

こちらを見て言った。

「女子って荷物多いよな。」

「え?」

「男は、カバン持たないから。」

「ああ、そうよね。ハンカチとかはどうするの?」

「いっそのこと持たない。それか財布の間かな。」

「そう。でも、鼻血が出てしまったら‥。」

「滅多にないな。それに、トイレに行けばいい。」

 

2人は映画のチケットを買い、ベンチに座った。

「何か買う?」

ベスが聞いた。

「そうね。」

ベスはコーヒーにしようと思ったが、思いもよらず、ガジェルがコーラを買ったので、

オレンジジュースを買うことにした。

コーラを飲むガジェルを見て、ベスは唾を飲んだ。

うまそうだ。

 

「どうだ?」

「美味しいわよ。私、炭酸が好きなの。」

「そうかい。俺は‥、あまり飲まないけどな。」

「あら、意外ね。」

 

時間になったので、2人は入口に行った。

ベスは小声で聞いた。

「映画館のスタッフって、どうだろうな?」

「さぁ‥。興味があるの?」

「いや‥、ない。」

「そう。聞いてもいい?」

「ああ。」

「次の職場は決まっている?」

「いや‥、まだ‥。」

ベスは言った。

席に向かって歩きながら、ガジェルは聞いた。

「どういう職業がいいとか‥。」

「う~ん、特にはないな。」

「そう‥。」

2人は席についた。

「ここ置いていいよ。さっき空いていたから。」

ベスは自分の隣を指した。

「ありがとう。‥私ちょっと、お手洗いに。」

「ああ、分かった。」

 

戻ってきたガジェルは聞いた。

「ベスは行かなくていいの?」

「大丈夫。あと、さっきのまちがい。」

「何?」

「一応、親父の知り合いの会社に行こうかと思ってる。」

「あら、そう。安心したわ。」

「ミルクの会社だよ。」

「ミルク?」

「乳酸菌飲料の会社。」

「ああ‥。」

ガジェルは胸を抑えた。

 

「ガジェルは特技ある?」

「ええ。刺繡をすることはかなり得意だわ。いつか品物を作れればいいんだけど。」

「刺繡?今度、見せてくれよ。」

「いいわよ。それで‥ベスの得意なことはなんなの?」

「俺かい‥?力仕事かな。‥力仕事なら、俺に任せろってぇ!」

ベスはおどけて見せ、ガジェルはまた胸を抑えた。

そのうちに暗くなり、予告が始まった。

ベスは、ガジェルの横顔をちらちらと見てくる。

後ろにはお客がいるから、キスをされる心配はないが、

手をつなぎたそうだ。

ガジェルは、ジジと手芸屋で会ったことを思い出した。

ジジは、ガジェルが刺繡を得意なことを知って、自分もやり始めた。

映画が始まり、ベスも考えた。

俺が得意なこと‥?

オリンピックに出る気はないので、本気は出さなかったが、

スポーツは得意である。

中でも、縄跳びがかなり上手い。

縄跳びなんて上手くても、何の役にも立たないが、

全ての競技を網羅している自分は、良い父親になるだろう。

 

大体、ずば抜けたくなかった。

生涯全体を通して考えると、スポーツ選手の経歴は、無駄なキャリアである。

父親はインテリで、アップルだとか、ギター職人だとか、建築家だとか、

お洒落な職業の友人がたくさんいる。

あいつらは、スポーツ選手の同世代に、首をかしげそうだ。

スポーツ選手になっていたら、ジジイになっても幸せでいる保証はなくなりそうだ。

 

大体、体が壊れるだろう‥?

 

今、見ているのは、ピクサーのCG映画で、子供向けだが、大人でも見られる。

「アハハ!」

ガジェルは笑っている。

ああ、なんてかわいい笑顔だ。

映画館で笑う女には、今まで少し引いてきた。

でも、君はすごく可愛い‥。

俺の両親も、テレビを見て、大きな声で笑うよ。

ああ、君となら、一緒に暮らせそうだ。

俺だって、結構モテるのにな‥。

『君を手に入れられたらいい‥。』

ベスはつい、ガジェルの手を握ってしまった。

ガジェルは少し顔をしかめ、手を払った。

 

『ごめん‥。』

ベスは下を向いた。

するとガジェルは少し笑い、ベスの手を取った。

ベスの手を取りながら、ガジェルは思った。

『もしかしたら、ベスと付き合う。だって‥、仕方ないもの。』

ジジが誘ってこないのが、悪いのだから。

なりゆきに任せるしかない。

ベスは体がごつごつしているし、コンピューターとかは苦手そうだから、

付き合うことになったら、勉強を進めてみようかしら。

それか、街の女性たちから人気だから、結婚することになったら、

接客か、警察官をやらせればいいわ。

ふん、この人の妻が私なら、人気も衰えない気がする。

 

それは、才能がある事に出会った時と同じような物である。

以前、ゼットと一緒に映画を見た時は、始終、変な臭いがするように思えたけど、

ベスからは何の臭いもしない。

むしろ、石鹸の香りがする‥。

 

それは当然だ。ベスは今日の服をわざわざ洗濯し、シャワーも浴びてきた。

 

映画が終わると、ベスはもう手をつなぐのは嫌かなと、ガジェルは思ったが、

ベスは手をつないできた。

「このあとどうする?」

ベスは、ガジェルを家に誘いたかったが、今日は親父がいる。

家がダメなら、ホテルで休憩してもいい。

『愛してる、ガジェル。』

ああ。女子は男と違って、大変なんだろう?

例えば、パンティーが、もしも‥ああ、なんてことだ。

ガジェルに限って、ありえない。

ああ、それに、そういう、汚れないようにするものがあるんだろう?

 

「そうね‥。そろそろ帰ろうかしら。」

「え‥。まだ、4時じゃないか。よければ、カフェで、少し話さないか。」

「え?」

「俺が、おごるよ。」

 

「あら、大丈夫よ。」

「ううん。俺が誘ったから。」

「本日のコーヒーひとつ。レギュラーで。」

「ああ、じゃあ私も‥。」

「カプチーノじゃなくていい?」

ベスはわざとらしく聞いた。

「ええ、大丈夫。」

店員は若い男で、困り顔をしている。

ガジェルは愛想笑いをした。

ベスは思った。なぜか女の子と一緒の時は、同性に対抗心を燃やしてしまう‥。

それに、この人、前にドーナツ屋に来た。

 

2人は向き合って座った。

『この後、公園でキスだよな。』

 

ガジェルはすまし顔でコーヒーを飲んでいる。

『あ。』

「そうだ。これ、ガジェルかい?」

ベスはスマホの画像を見せた。

そこには、黒いビキニ姿のガジェルが映っている。

「ええ、そうよ。なぜ、これを知っているの?」

「いや、いろいろと検索していたら、出てきたんだ。」

ベスは言った。

ガジェルは、ガーベラというニックネームで、時々、ブログを更新している。

自分のことをいろいろ書くのは、結構好きだし、すっきりする。

「ガジェルって、綺麗だね。」

「そんなことないわ。」

自分のブログにビキニ姿をのせることは、全く悪いことではない。

ガジェルの同級生が、フィギュアスケートの女子選手にいる。

スポーツ選手になって肌見せをして、自分がイヤらしい女であることをアピールするよりも、ブログに載せた方が、自分に興味がある男性に直球に伝えることができるだろう。

別に悪くない。むしろいい。

誰かに、グラビアを撮られたわけではあるまいし‥。

ビキニは何枚か持っている。

 

ガジェルはスマホで、ニュースパスを開いた。

ガジェルの好きだったスポーツ選手が結婚をしたらしい。

ガジェルは目を落とした。嫌なことがあると、関係ない悲しい記憶が浮かんでくる。

「どうした?今、婆さんみたいな顔してたぞ。」

ベスは言った。

「いえ、なんでもないのよ。」

ガジェルは、コーヒーを飲んだ。

 

帰り道、駅のホームでベスは聞いた。

「でもさ、何かあったんだろ。言ってみろよ。」

「ああ‥。私は、22歳の頃に、妹を亡くしているの。」

ガジェルは、切なそうな目をした。

「ああ。それなら、知っていたよ。」

 

「大丈夫かい?」

「もう、平気よ。」

2人は電車に乗り、ガジェルは窓の外を見ながら、昔のことを思い出した。

ガジェルの妹のリリアスは、20歳で妊娠をしてしまった。

ガジェルは妊娠出来ない体だった。

そのことで、家族と衝突したが、家を出られる身ではなかった。

リリアスは未熟児を産み、数か月後に、リリアスは森で亡くなった。

赤ん坊は施設に行ったが、1歳で死んだ。

ガジェルは、本当は、フィギュアスケートをやってみたかった。

許されていたストレッチのおかげで、ガジェルは、体はすごく柔らかかった。

母親のレアナは、ついに、ガジェルにフィギュアスケートをさせることを許したが、

ガジェルは、しなかった。

もしもやっていたら、世界一になっていたかもしれない。

そして、きっと思うのだろう。

4回転ができる14歳の子に、

『この子には、どんな、悲しいことがあったのだろう‥。』

リリアスは死んだ。死んだからこそ、もう悲しみはない。

ガジェルは、sexがしたいが、出来ない体である。

 

 

家に帰ったガジェルは、パソコンを開いた。

リリアスの話は、母親とはしない。

あんな目には、もう二度と遭いたくはなかった。

 

都会に出ている子を見ると、ガジェルは、いつも思ってしまう。

『私がいないと、みんながダメになるの。』

そう思っているにちがいないのだ。

 

『みんな、私と過ごしたいの。』

 

 

ガジェルの父親は、マトリアシルの初代国王となったが、ガジェルはいまだ普通のガールだ。

そのような国を作り上げた父親は、偉大だった。

 

 

ジジは、家で漫画を描いていた。

ジジは手先が器用なので、大体のことはなんでもできる。

バイオリンも弾けるし、刺繡うまくできる。

刺繡は、男の感性で、ガジェルよりも、すごい作品が作れそうだ。

ガジェルの家の悲しみを想うと、ガジェルのことが時々嫌いになる。

何も知らない女の子と付き合った方が楽かなと、思うこともある。

そんな子は悲しいことがあるたび、時々泣いたりして、

すごく悲しいことがあった時には、「どうしよう。」と言って、パニックになるのだ。

そして、きっと、昔の男を呼んで、浮気をする。

 

それを考えると、やっぱりガジェルの方がいい。

ジジは漫画を仕事にできればと、思っていた。

でも刺繡も、週に2回はやるようにしている。

バイオリンは、昼の10時から4時くらいまでしか弾けないので、

休みの日しかダメだ。

両親の機嫌が悪いと、バイオリンを注意されるが、

大体は許された。

 

『ガジェルは今、何をしているかな‥。』

漫画を描きながら思った。

 

「ベスと会っているだと?」

ジジは魔法族だ。空気の声を聞き、横を向いた。

はああ。ジジはため息をついた。

「でも、相手がベスなら、大丈夫か。泣き落としできる。」

もしも、ベスがガジェルと付き合うことになっても、泣き落とせば、別れてくれる。

そんな気がした。

そもそも、ガジェルが、誰かと付き合う必要あるか?

はああ。

僕の助手をやればいい。

「あ、ダメだ。エロい絵が描けなくなる。それに、おっさんに怒られるぜ。」

ジジは笑った。

「あ、今は国王陛下か。」

 

家に帰ったベスは、ベッドに倒れこんだ。

この疲れた感じは心地がいい。

きっと、ガジェルと結婚後の旅行の後も、こんな感じだろう。

「ああ、ガジェル。俺と付き合ってくれ。」

ベスは、何もない枕に向かって、何度も愛の言葉を放った。

「愛してる、ガジェル。」

ベスは抱き枕をガジェルと思い、抱いた。

きっと本番は、こんな風にはできないだろう。

ガジェルは人間だし、きっと、世間話をしながらの作業になる。

ああ‥でも、ガジェルはセックスができない。

それこそが、俺に与えられた試練だ。

ベスはクッションを抱いたまま、目をきらきらさせた。

クッションは落ち着くので、何個も持っている。

クッションを抱く自分は、まるで赤ん坊のようだと思うが、誰にもバレてはいない。

 

 

一休みしようと、ベッドに入ったジジは、高校時代のことを思い出した。

高校時代のジジは、恋愛への妄想ばかりをしていた。

そうだ、ジジには妹がおり、ナナヤンという名前だ。

今は、遠い場所で1人暮らしをしている。

 

「ジジ‥。ジジ。」

母親がジジを呼んだ。ナナヤンは出かけており、父親と母親と3人での食事だ。

ジジはぽーっとして、恋愛の妄想をしている。止まらないのだ。

「ジジ。」

母親がもう一度呼んでも、何も言わないので、両親は黙った。

 

「ああ、お前、気持ち悪い!」

父親が言った。

ジジは我を忘れていた。

「今日は、ナナヤンがいなくてよかったねぇ。」

母親は困り笑いをした。

 

 

「ようやく、そのことが書ける。」

ジジは漫画に取り掛かった。

ジジはお洒落で、少しだけセクシーな漫画が描きたかった。

 

ガジェルの家では、兄のルイと母親のレアナが、クリスマスツリーの飾りつけをしていた。

ガジェルが緑茶をいれようと、キッチンに来ると、レアナが言った。

「あー、ダメダメ。クリスマスになると、あの子のことを思い出しちゃう。」

レアナは涙を拭いた。

「お母さん。」

「母さん、それは当然だよ!!」

ルイは言った。

 

 

オルタは、早くに国王の座を降りることを決めていた。

チェウは年末で退職して、普通の仕事に戻るので、新しい男が入っていた。

ガッシリとしたアジア人で、肌が少し白い。

顔は小さくはないが、とてもハンサムである。

 

会議の最後に、オルタが言った。

「私はもうすぐ、国王の座を、降りる予定だ。」

「え‥。」

「では‥、次期国王は誰を‥。」

「それはまだ、決まっていない。今、黒魔術師に、魔法の方位磁針を作ってもらっている。」

 

会議室から出た廊下で、チェウの代わりになるアジア人ユーゼが、チェウに話しかけた。

「チェウさんは、次はどちらに行かれるんですか?」

「どちらって‥?」

「どこの会社ですか?」

「ああ‥。普通の会社だよ。灯油関係の会社だ。妻も警察を辞めたよ。

夫婦そろって、一般人に戻るのさ。」

 

 

オルタの親族や、親戚や、近い者達が、書斎に集まった。

次期国王のことだ。

「おじさん、どうするつもりですか?」

「うーん‥。ハンサムな息子は、日本に養子に出したでな‥。」

「ああ。」

親戚たちは、ざわざわと話し始めた。

 

「父さん、僕はどうですか?僕は長男ですから、その資格もある。」

ルイが言った。

「お前には、何の資格もない。離縁したいくらいだ。」

オルタは立ち上がり、夕日を見つめた。

ルイが国王になってやっていけるという予想はついたが、

親戚の手前、ルイをひいきするわけにはいかない。

 

親戚たちは、またざわざわした。

「父さん。」

ルイは仏教の話をし始めた。

オルタはルイを見た。

「それが仏の教えです。父さん。」

 

方位磁針もルイを指し、次期国王はルイになった。

 

ガジェルは、タイムトラベルをして、クーアンとシールムの結婚式に出た。

2人は28歳で結婚をした。

「久しぶりね、ユリアル。」

「うん、お姉ちゃん(ガジェル)も久しぶりね。」

 

「シールム、美しいわ。」

「ありがとう、ガジェル。」

ハワイの結婚式は、夕日の中で、とても綺麗だった。

晴れの日を選べるのは、地元民の特権である。

 

久しぶりに家に遊びに来たレアナの妹ルカ48歳と、ガジェルは話した。

ルカは言った。

「私はあなたくらいの頃、ずっと怒っていたわ。

結婚すれば、自然に治ると思っていたけど、そうではなかった。

今でも、何かに頭にくることはあるわ。でも、なぜかすぐに治るの。

この年になって、人生にあきらめがついたからね。」

「人生にあきらめがついた‥?」

「そう。人生の中で、幸せが見つけられたの。

3度も離婚して、迎えた養子も死んでしまったし、あなたのお母さんにも迷惑をかけたわ。

でも、ようやく、今は平和よ。

体もそんなには、傷んでいないし、あとは生きていくだけ。

どれほど生きられるか、試したいの。」

 

 

 

10年後。

ガジェルはいろいろな仕事をして、たくさん貯金をしていた。

たくさん遊びをして、エステに行って、脱毛をして、綺麗になった。

 

ガジェルの結婚式。

ベスとジジも来ていた。

ガジェルは、なんと、ユーゼを選んだ。

 

「ユーゼはガジェル以外の物、全てを失うな。」

オルタは涙を拭いた。

ジジは漫画家、ベスはADから芸能人になったので、

2人の結婚を、優しく見守っていた。

シールムとクーアン、ユリアルとマイク、ラインとトゥアンも来ていた。

ラインとトゥアンには、息子と娘が2人おり、本当に可愛い。

ラインは家族のために、警察を辞め、市場で働いている。

 

ガジェルは、子供は産めない。

でも、ユーゼはガジェルの過去の悲しみ全てを理解し、

ガジェルの全てを愛していた。

 

end

【恋】

【Matriacil】

By Shino Nishikawa

 

 

Share on Facebook
Share on Twitter
Please reload

最新記事

December 11, 2019

December 10, 2019

December 9, 2019

December 7, 2019

November 30, 2019

November 29, 2019

November 29, 2019

November 25, 2019

Please reload

アーカイブ
Please reload

タグから検索
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square

© 2023 by EMILIA COLE. Proudly created with Wix.com