多久さんの事件簿【皇子の全て】32

June 14, 2019

多久さんの事件簿【皇子の全て】32

「このまま、次の話に行っちゃいましょう!!」

「そうだね。」

大ちゃんと多久は走った。

 

昭和後期、五三(いつみ)は、自分が皇子になる運命だと分かっていた。

呪いの儀式を見たが、自分が来ると、元通りに戻ったりした。

五三は、何度も、ゴミと笑われたが、前を向いて生きた。

いつの日か、皇子になって、世の中の苦しさを救いたかった。

 

皇室の記事を読むと、

「よっこいしょ。」の代わりに、「ちくしょ。」と言ってしまう。

 

「あははは、そんなに皇子になりたいんだ?」

その姿を見た、五三の乙女、ココは笑った。

 

五三は、ココを愛さねばならなかった。

五三にも、それが分かっていた。

 

それでも、五三が皇子になる日がくる。

 

ココにお別れを言いたかったが、出来なかった。

五三は、皇子になるために、一心不乱に勉強をした。

 

ココの事は忘れていた。

 

皇子となった五三が、結婚する日がくる。

ココのことは忘れていた。

 

神がどんなに問いかけても、答えられなかった。

 

ココは、皇子が結婚の記事を読んで、泣いた。

死のうと思った。

 

ココは、体を売ることを決めた。

声をかけてきたヤクザと一緒に、ホテルに入った。

最初は、上等なホテルで、ヤクザと上等な事をした。

 

何度か、そのヤクザと会い、最後にココは、ヤクザの部屋に行った。

 

五三は、ココが出来ない事をしていたし、会ってはいないものの、ココがしている事を赦していた。

さらに、見えないほど遠くから、ココに合図していた。

うまくいくようにだ。

 

五三は、美味しい料理を食べるたびに、ココにあげようと思い、紙に包んだ。

それを、部屋で食べればよかったのかもしれない。

しかし、ゴミ箱をココだと思い、捨てた。

ゴミ箱がココなら、キスをしたらよかったのかもしれない。

でも、五三は、しなかった。

 

ココは、吊るされて、刀で切られて死んだ。

裸のままのココを、刀は貫いた。

 

最後に想ったのは、五三の事だ。

 

五三は、毒死した。

 

「可哀想だったね。」

多久が言った。

「はい‥。すみません、僕が誘ってしまったばかりに。」

「いいんだ。」

多久と大ちゃんは、現社(現実社会)に帰ることにした。

 

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