クリスマスの魔法

December 7, 2019

クリスマスの魔法

世界のどこかの空の上に、今日も不思議な雲が浮いています。

その雲の上には、小人や妖精たちが暮らす国があるのです。

 

12月がやってきました。もうすぐクリスマスの魔法がやってきます。

小人や妖精たちは、人間を幸せにする仕事をしなければなりません。

家から出て、空を見上げました。クリスマスの魔法は、空から舞い降りてくるからです。

それぞれの手に、不思議な言葉が舞い降りてきました。誰を幸せにすればよいのか書いてあります。さっそく、小人と妖精たちは、人間の世界に降り、幸せにする人を見守る事にしました。

 

小人のジャックは、17才の男の子ディックを幸せにする事になりました。

今年のディックは不幸でした。大好きだったおばあちゃんが亡くなった上に、お父さんまでもが病気で倒れたのです。そして、心を変えてしまったディックは、悪い女の子たちと泥棒をしてしまいました。ディックは心の病気になり、学校へも行っていません。

ジャックは、ベッドで休むディックを見て、胸を抑えました。

ジャックは外に出て、クリスマスの魔法に、どうすればよいのかたずねました。

『人生の神様の下へ行きなさい。』

空から不思議な手が伸びて、ジャックを持ち上げ、人生の神様の雲まで連れて行きました。

「あの‥僕、ジャックといいます。クリスマスまでに、ディックを幸せにしなければならないんです。お願いです、人生の神様、僕に力を貸してください。」

人生の神様は微笑み、ジャックに癒しの光をくれました。

 

ジャックは地上に戻ると、ディックの家まで走りました。死者は戻りません。でも、お父さんを治す事はできます。ベッドで苦しむお父さんの上に、癒しの光を落としました。

すると、お父さんは苦しむのをやめ、元気な顔になったのです。

ジャックの手には、まだ光が残っています。ジャックは、ディックにも光を落としました。

すると、ディックの目には、希望が見えたのです。それは、将来、スポーツ選手として活躍する自分の姿でした。癒しの光はディックの心だけでなく、体にも力を与えました。

ディックは元気になり、幸せに戻ったのです。

 

 

妖精のスコールは、リスの姿をしています。スコールは、悪い恋をしたために傷ついてしまった23才のマリエを幸せにする事になりました。

スコールが見に行くと、マリエは、芸能人のスキャンダルを見て、落ち込んでいました。

『その人の事が好きなの?』

スコールの姿は、マリエには見えません。マリエは悲しい顔のままです。

スコールは計算機を出して、占ってみました。

『ほら。』

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『この人はちがうな。』

スコールは計算を続けました。ピク、スコールの耳が動きました。

スコールは外に出て、クリスマスの魔法に尋ねてみる事にしました。

『美の女神の下に行きなさい。』

空から不思議な手が伸び、スコールは持ち上げられました。

不思議な雲の上に、美しい女神がいました。

「美の女神様、お願いします。マリエを幸せにする力をください。」

美の女神は微笑み、スコールに美の光をくれました。

 

スコールは急いでマリエの下に戻り、マリエの顔に光を押し当てました。

すると、どうでしょう。悪い恋で醜くなっていたマリエの顔が、つやつやと輝きだしたのです。

『この魔法はきっと消えないよ。君は幸せになれるだろう。』

マリエは不思議そうな顔で、鏡を見ています。

『悪い恋をやめるのを見守ってあげるよ。』

スコールは、マリエが悪い恋をやめるまで、見守る事にしました。

 

 

小鳥の妖精、メアリーとクロエは、50才の男ワトソンさんを助ける事になりました。

ワトソンさんは独り身です。毎日、一人寂しくお酒ばかり飲んでいます。

『ワトソンさん、何かしてみたい事あるの?』

「歌手になりたいんだけど、もうこの年じゃ、無理だよね。」

『そんな事ないわ。でも、ちょっと待ってね。』

メアリーとクロエは、外に出て、クリスマスの魔法に聞いてみました。

『芸術の神様の下へ行きなさい。』

すると、空から不思議な手が伸び、メアリーとクロエを、芸術の神様の所へ連れて行きました。

芸術の神様は、不思議な雲の上で、演劇の脚本を書いていました。

「芸術の神様、お願いします。ワトソンさんを幸せにしてあげてください。」

「よし、分かった。一緒に、ワトソンさんの所へ行ってあげよう。」

 

ワトソンさんの家についた芸術の神様は、ワトソンに会いました。

「ワトソンさん、これからも長く生きたら、君が生まれ変わって世界に戻ってきた時に、僕が必ず、君に歌でも、演劇でも、好きな仕事を与えてあげよう。でも今は無理だ。

だから、それ以外に、何か欲しい物はあるかい?」

「じゃあ、家族が欲しいです。」

「分かった。」

 

クリスマスイブの晩、メアリーとクロエは、ワトソンさんに家族を運びました。

クリスマスの朝、ワトソンさんが目を覚ますと、なんと3つ子の男の子が眠っていたのです。これからいろいろと大変になりますが、ワトソンさんはきっと幸せになるでしょう。

 

小人や妖精たちは、全ての人間を助けられるわけではありません。

ですから、皆さんも空を見上げて、クリスマスの魔法に、自分の幸せについてたずねてみてください。

 

神様はどこかにいます。

苦しい時は、『助けてください。』『守ってください。』と心の中で唱え続けるか、願い事を言う事です。

 

 

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